back number/「花束」

back number/「花束」

── “幸せなはずなのに苦しい”を、ありのまま歌う恋のうた

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恋人と過ごす何気ない時間。
楽しいはずなのに、言葉にできないもどかしさや、ちょっとした不安が胸に残る──。
back number「花束」は、そんな“恋のリアル”を丁寧に描き出した一曲**です。

甘く切ないメロディに乗せて歌われるのは、まっすぐな「好き」だけじゃない。
嫉妬や弱さ、臆病さなどの感情までも、嘘のない言葉でそっと包み込んでいます。


「浮気しても言わないでよね」──愛してるからこそ怖くなる

この曲の冒頭で印象的なのが、歌っているのは1人なのに、カップルがまるで会話しているかのような歌い出しでしょう。

「どう思う? これから二人でやっていけると思う?」
「んーどうかなぁ。でもとりあえずは 一緒にいたいと思ってるけど」

ここには、相手のことを信じたいのに、確信が持てないという不安がにじんでいます。
続く、

「浮気しても言わないでよね
知らなければ悲しくはならないでしょ」

というフレーズは、心の底から相手を想っているからこそ、裏切られる未来を想像したときに悲しくなってなってしまう、それならいっそのこと知らない方が幸せというきれいごとではないリアルがまざった感情がここにはあります。


「何回だって」繰り返す言葉に込めた、決意と願い

サビでは、主人公の強い想いが繰り返されます。

「僕は何回だって 何十回だって
君と抱き合って 手を繋いで キスをして…」

この“繰り返し”は、単なる愛情表現ではなく、
「何度でも君を選びたい」「この関係を大切にしたい」という不器用な決意の表れでもあります。

back numberは、完璧じゃない感情こそ丁寧に描く天才的アーティスト
この曲にも、気持ちが空回りしてしまう不安、相手の一言に心が揺れる弱さがそのまま込められています。


サウンドが支える、温かくも切ない世界観

「花束」のサウンドは、アコースティックギターを基調にした柔らかいバンドアレンジ。
派手な展開はありませんが、そのシンプルさが歌詞の“等身大の気持ち”を引き立てています。

ヴォーカル清水依与吏の少しかすれた声も、この曲の温度感を決定づけています。
どこか頼りない、でもまっすぐで誠実な歌声だからこそ、聴き手は自分の気持ちを重ねたくなるのかもしれません。


まとめ:不器用でもまっすぐに、愛を届けたいすべての人へ

「花束」は、恋人とのささいなやりとりの中にある“本当の気持ち”を、
背伸びせずに描いた、等身大のラブソングです。

恋をしたことがある人なら、誰もがどこかに共感するポイントがあるはず。
大好きなのにうまく伝えられないとき、ちょっと素直になれない夜に。
この曲は、きっとあなたの代わりに心の奥の気持ちを歌ってくれます。

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