カサブタ/千綿ヒデノリ(2003)
傷だらけでも、前を向く。──「カサブタ」は、僕らの“情熱”を守ってくれる
【公式】アニメ『金色のガッシュベル!!』OP映像:千綿ヒデノリ「カサブタ」/Zatch Bell!! – YouTube
2003年に放送開始されたアニメ『 金色のガッシュベル!! 』。
その初代オープニングテーマ、「カサブタ」は今もなお、多くの人の心に刻まれている名曲です。
歌うのはロックバンド・千綿ヒデノリ
明るく突き抜けるようなメロディの中に、痛みや葛藤を抱えた等身大の言葉たちが詰まっています。
☆夢と現実のあいだで、もがく僕ら
この一節に、思わずドキッとした人も多いのではないでしょうか。
理想と現実のはざまで揺れる感情、それを真正面から描いているのがこの曲のすごさです。
明日へ続く坂道の途中で すれ違う大人たちはつぶやくのさ
「愛とか夢とか理想も解るけど 目の前の現実はそんなに甘くないって」
「子どもだけど、大人にならなきゃいけない」
「大人になったけど、夢を諦めたくない」
そのどちらの立場でも共感できる、不思議な力を持った歌です。
☆「カサブタだらけの情熱」、これこそが誇り
つまずきながらも 転がりながらも
カサブタだらけの情熱を忘れたくない
“カサブタ”とは、傷そのもの
だがそれは、必死に生きてきた証でもあります。
カサブタは時間を待ち自然に回復を待つことができます。
しかし、ここでは「完治することを待たず進む」、カサブタだらけでも突き進んでいくといった決心が読み取れます。
流行りの“キラキラ自己肯定ソング”とは違う、
この曲が描いているのは、泥臭くて、不器用で、それでも前を向く姿です。
だからこそ、我々の心に刺さるんです。
☆サビに込められた叫びは、きっと今のあなたにも届く
大人になれない僕らの強がりをひとつ聞いてくれ
逃げも隠れもしないから笑いたい奴だけ笑え
せめて頼りない僕らの自由の芽を摘み取らないで
水をあげるその役目を果たせばいいんだろう?
このサビは、まるで今まで眠っていた“本当の自分”が叫んでいるかのようです。
他人に認められなくてもいい、ただ、自分だけは自分の夢を裏切りたくない──そんな想いが真っ直ぐ伝わってきます。
また、何もわからない未来への不安を打ち消すことと同時に、逃げられない状況で、逃げてしまいそうな自分に打ち勝とうとしている。
そんな自分を強がりで自分を鼓舞している、この気持ちがすっと心に入ってくる。
☆大人になった“僕ら”へ贈る、熱と涙のアニソン
「カサブタ」は、ただ懐かしいだけのアニソンじゃありません。
むしろ、大人になった今だからこそ、より深く突き刺さる一曲です。
転んでも、泣いても、悩んでもいい。
そのカサブタは、あなたが生きた証なんだから。
どうか今日、この曲を聴いてみてください。
あの日の情熱が、あなたの胸に、また灯るかもしれません…
あなたの千綿ヒデノリ・金色のガッシュ!!で好きな曲をぜひコメントしていってください!