エレクトロ・ワールド/ Perfume(2006)

エレクトロ・ワールド/ Perfume(2006)

──すべてがフェイク、それでも僕はここにいる

[Official Music Video] Perfume「エレクトロ・ワールド」 – YouTube

耳に飛び込むのは、硬質で冷たい電子音。けれど、歌詞が進むごとに浮かび上がるのは、誰かの手で設計された終末世界を生きる、たったひとりの「僕」の姿だ。Perfumeの名曲『エレクトロ・ワールド』は、テクノポップの枠を超えた、終末SFの一編のような楽曲だ。

 

誰もいない世界の最終点

この世界 僕が 最後で 最後 最後だ

世界が崩壊し、景色が消え、地面が砕け、太陽が落ちてくる。
その瞬間にも“僕”はまだここにいる。誰もいない世界で、最後まで意識を持ち続ける孤独。それは悲しみではなく、ただ“ある”という事実のみが残された静けさだ。

 

ダンスとビジュアルの中にある“強さ”

Perfumeといえば、キレのある振り付けと洗練されたビジュアルも魅力。
この「エレクトロ・ワールド」では、無表情の中に宿る意志の強さが、まるでマシンのように、でも人間らしく表現されます。

ステージでは「感情を排したロボットのような存在感」なのに、
曲の終わりには「この子たち、心で歌ってる」と感じてしまう不思議さ。
これこそPerfumeの真骨頂です。

 

聴けば聴くほど、深みが増す。

最初はただのテクノだと思っていた。
でも何度も聴くうちに、歌詞の意味やビートの奥にある“何か”に気づいてしまう。

「エレクトロ・ワールド」は、時間とともに“感情が育つ曲です。
流行り廃りを超えて、今なお多くのファンに愛され続ける理由が、ここにあります。

未来のどこかで、誰かがこの曲を聴いている。

『エレクトロ・ワールド』は、ただの“テクノなPerfume”じゃない。
これは世界の終わりをひとりで見届ける歌
電子音に包まれながら、誰にも届かない場所で「それでも僕はいる」と言い続ける――そんな存在の美しさを、どこの一曲で気づけるはずです。

 

あなたのPerfumeで好きな曲をぜひコメントしていってください!

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